【受験者必読】溶接管理技術者2級の問題傾向をまとめてみた
溶接技術に関する知識と 施工及び管理に関する技術者のための資格だよ。
最近では工事発注の際の必須条件として、 認証者保有又は、常駐を要求されることが多い資格。
特級・1級・2級とある。
溶接管理技術者資格は一般社団法人日本溶接協会規格WES 8103 「溶接管理技術者認証基準」に則った資格認証制度。
最近では,官公庁や工場認定の際に必要となるケースが多く,受験者が増えている試験。
俺も多分に漏れず会社で「溶接管理技術者2級」を受験させられることに…。
受験したのは結構前(2016年ぐらい)で,この間パソコンのファイルを整理していたら,まとめたものが出てきたのでこれから受験する人の参考になればと思い記事を書くことにした。
むちゃくちゃ効率いい勉強法はコチラ
溶接管理技術者とは?
詳細な内容は溶接管理技術者について JWES参照願います。
資格概要
溶接管理技術者の資格は、溶接技術に関する技術知識と 施工及び管理に関する職務能力を持った技術者のための資格です。 工場認定あるいは官公庁における工事発注の際の必須条件として、 認証者保有又は、常駐を要求されております。
建築鉄骨をはじめ橋梁・圧力容器・造船・海洋構造物・重機械・化学プラント・発電設備等エネルギー施設など、あらゆる産業分野における溶接関係者各位に、取得されることをお勧めいたします。
これを見てうちの会社の資格担当が受験を模索しはじめた。
いらんこと書くなっちゅうねんJWESめ。
最近では現場行くたび「資格!資格!」と壊れたCDみたいな奴がウロチョロしている。
現場でよく会う同業者も取得を迫られているみたい…。
残念ながら時代の流れは,溶接管理技術者を取得傾向にある。
受験資格
申請者は、申請時に下表に示す学歴又は認証に該当する職務経験年数を有していなければならない。下表に示す条件に該当する職務経験を有していない場合、筆記試験合格後、5年以内 に下表に示す必要職務経験年数を満足できる者でなければならない。
溶接関係業務に携わり実務経験年数が必要なので注意が必要。
試験内容は筆記試験と口述試験(講習受ければ免除)
協会があらかじめ認めた研修会に出席し、この研修会の修了証書を取得した場合、その交付日より2年間は評価試験のうちの口述試験が原則として免除される。ただし、筆記試験合格後に受験条件を満足した場合には、修了証書の有無に関わらず口述試験は免除されない。
※ 筆記試験の結果だけでは適格性を評価できないと判断された場合には免除されないこ とがある。
※ 電卓の持込、使用は不可。
JWESが主催する講習会に参加すれば口述試験は免除される。
当然,俺は口述試験なんてパスする能力も知識もないので参加した。(費用は会社持ち)
この講習会は「1級が4日間・2級が3日間」あるので日が結構取られる。
値段も「1級が51,840円・2級が41,040円」とクソ高い…。(演習問題付き)
JWESのお金儲け感が拭えないが既得権益なので従うしかない…。
難易度及び合格率
1級は全問の総得点が70%以上、2級は全問の総得点が60%以上の受験者が合格となり,合格率は,
- 溶接管理技術者2級が約50%
- 溶接管理技術者1級が30%
となっている。
溶接管理技術者2級に関しては,俺(底辺工業高校ギリ卒業-数学は0点)でも合格できたので多分「勉強していない,溶接に携わっていない」などを除外すれば,勉強していれば(過去問を2回程度)ほぼ合格するのではないだろうか?
難易度は溶接に真剣に携わっていれば高くないと感じた。
ぶっちゃけ講習会の時にもらう過去問題集を2回やれば2級なら合格するはず。
溶接管理技術者2級問題傾向
講習会時にもらう演習問題集の項目ごとにまとめた。
2016年時なので情報がちょっと古いかもしれないが,2級程度なら下記の項目を重点に過去問をやれば問題ないはず。
溶接管理技術者2級は全部で200問あり,1.5h〜2hはかかる。(試験時間は2.5h)
分からない問題は飛ばし,分かる問題からやっていこう。
溶接法・溶接機器:40問
- 溶接法とその分類(5問) Tig溶接法又はアーク溶接(5問)
- アーク・溶融池のシールドと溶接法
- 電磁ピンチ力とプラズマ気流
- 磁気吹き
- 極性の選択(電極マイナス・プラス時の特性)
- シールドガスと溶滴移行
- 各種アーク溶接の電源特性
- 電源特性とアーク長制御
- 交流アークの電圧・電流波形
- 溶接機の使用率,使用率の算出
- 各種アーク溶接の基本構成
- ガスシールドアーク溶接の電源特性と極性
- マグ溶接一般
- マグ溶接・シールドガスの影響
- アーク溶接ロボット
- 切断法一般
- 切断の機構
- 切断法・切断材料
- ガス切断の基本構成
- プラズマ切断
過去問から必ず出題される問題には赤にしておいたので,せめて赤字のところだけでも勉強しておこう。
金属材料と溶接性ならびに溶接部の特性:45問
- 鋼の特性と変態
- 鋼の熱処理
- 切り欠きじん性
- 鋼材規格(SM材とSN材比較)
- 高張力鋼の種類
- 溶接入熱
- 溶接部組織(粗粒域・細粒域・球状パーライト域の特徴と温度)
- 炭素当量
- 熱影響部のじん性
- 溶接欠陥の種類
- 溶接割れの分類(高音割れ・低温割れ・ラメラテア・再熱割れなど)
- 高音割れ
- 低温割れ
- 被覆アーク溶接棒の種類
- 被覆アーク溶接棒の被覆材の役割
- ガスシールドアーク溶接
- マグ溶接用ワイヤ
- サブマージアーク溶接材料
- ステンレス鋼の特徴
- アルミニウム合金の溶接性
溶接構造の力学と設計:35問
- 材料力学の基礎(ひずみ単位・ひずみ計算・絞り計算)
- 材料の機械的性質
- 鉄鋼材料の引っ張り試験(応力ーひずみ曲線)
- 鉄鋼材料の機械的性質(脆性破壊・疲労破壊・応力腐食割れ)
- 継ぎ手の強度,応力集中
- 継ぎ手の試験方法(硬さ試験の方法の特徴と表示単位)
- 継ぎ手の疲労(S-N曲線)
- 溶接継ぎ手の脆性破壊(破断面)
- 溶接部の破壊じん性
- 残留応力の発生
- 溶接変形の特徴
- 溶接後熱処理
- 溶接変形,残留応力の影響
- 開先の種類
- 開先の選定
- 溶接継ぎ手の許容応力
- 溶接継ぎ手ののど厚(脚長×0.7)
- 継ぎ手の強度計算
- 溶接記号
- 溶接設計の留意点,構造設計の基礎
俺はちょっとややこしい計算問題は捨てた…。
とにかく過去問で繰り返しやる。
溶接構造の力学と設計の項目が一番理解しにくいはず。
取れる問題だけやるつもりでやれば問題ない。
心が折れそうだが山を越えればあとは下るだけ。
もう一踏ん張りしよう!
溶接施工・管理:80問
- 溶接構造物の品質理念
- 溶接管理・品質システム
- 工程能力と生産能力
- 溶接管理用語
- 溶接前・中・後の検査及び試験
- 溶接管理技術者について(業務内容)
- 溶接入熱
- 溶接入熱の計算
- WPS記載項目
- 炭酸ガス溶接用ワイヤ
- 突き合わせ溶接開先の測定項目
- 溶接機および付帯設備
- ガウジングについて
- 現場溶接
- 予熱・パス間温度・直後熱の目的
- Tig溶接
- タック溶接・エンドタブ
- 直後熱・PWHT目的
- マグ溶接と被覆アーク溶接の比較
- サブマージアーク溶接
- 裏当て金を使用する突き合わせ溶接(開先検査のチェック項目)
- ステンレス鋼
- じん性低下・割れ発生原因
- 溶接欠陥の防止
- 溶接作業環境
- ヒューム
- 電撃防止装置
- 有害光線
- ゴムホース(ガスの種類と色,ボンベ色との違い)
- 目視試験
- 裏はつり検査(エアーガウジング・銅メッキ)
- RT・UT・VT・MT・PTの違いや特徴
- 欠陥と試験方法(ブローホール検出・スラグ巻き込みに有意な方法とは?)
溶接施工・管理については溶接に携わっている人なら楽勝なはず。
問題難易度も高くないので過去問をやれば,すぐに理解できるはず。
試験勉強について
溶接管理技術者2級は過去問だけやってれば,大丈夫。
試験合格の最近道は過去問とも言われているし。
俺は至近出題された過去問を2回通してやり,間違えた所を重点的に勉強した。
試験日2週間前ぐらいからやれば問題ないだろう。
むちゃくちゃ効率いい勉強法はコチラ
ブログ10万PV/月達成!
ド底辺の溶接工が必ず役立つ【溶接,Mac,お金の情報】をブログで発信中!
【渾身】の記事をしゃーなしで見てみる!