【溶接の準備】被覆アーク溶接編(超初心者用)
【溶接の準備】には嫌な思い出がある。
それは入社して1ヶ月目のこと…。
入社して約3週間,工場で溶接の手ほどきを受けていた俺は,ある朝いきなり現場にブチこまれた。
職長に命令され現場のオッチャンに挨拶しにいくと,「おい溶接の準備しとけや!」と高圧的な態度で名前も聞かれずに命令された。
【溶接の準備】も何も教えてもらってないし,そもそも【溶接の準備】とは何をさすのか?すら分からずオロオロしているとオッチャンの第二声が….。
【溶接の準備】も出来んのか!
このチンカスが!!!(金八先生の「このバカチンが!」に若干似ていた)
チンカスって…。
半ば半泣きになりながら,優しい先輩の世話になったのは言うまでもない。(そのオッチャンは今では引退され静かな余生を過ごしている…はず)
っと長くなったが,情けない現場デビューを飾った俺と似た境遇の超初心者のために今回は【溶接の準備】被覆アーク溶接編(超初心者用)と題し,記事にしたので参考にしてほしい。
【溶接の準備】被覆アーク溶接編ー溶接に必要な服装とは?
溶接するには普通の作業服だけでは間違いなく怪我をする。
被覆アーク溶接ともなると火花やノロが体を直撃することもしばしば。
しっかりと服装を整え準備したい。
簡単に表せばこんな感じ。
- 作業帽・ヘルメット・頭巾など
- 保護メガネ
- 腕カバー
- 革手袋
- 保護面(溶接面)
- 前掛け(エプロン)
- 足カバー
- 作業靴(安全靴)
頭巾
腕カバー
前掛けエプロン
保護マスクと保護メガネ
溶接用革手袋
服装は基本的に個人個人で準備するもので,他人の分を準備する必要はないが,現場に行くときにはそれぞれ箱やペール缶などにまとめているのでそれを持っていくかどうか確認しよう。
現場では必ずしもこの服装で作業しているわけではなく,個人によって違うので日頃から先輩の服装には要注意。
意外とこだわりがみんなあるので,最低限先輩・同僚の服装を覚えることは必要だ。
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【溶接の準備】被覆アーク溶接編ー溶接機の準備
服装が整えば溶接機の準備をする。
溶接機を準備するには作業内容を知らないと準備できない。
持っていくキャブタイアケーブルの長さや一次線の長さ,アースクリップの種類など様々。
出来れば作業内容を把握して準備するのがベスト。
ここでは基本的な準備を紹介するので参考にしてほしい。
工場にある溶接機を持っていくのか?
現場用の溶接機を持っていくのか?
エンジンウェルダーをトラックに積むのか?
色々会社によって違うはず。
わからないことは優しい先輩に聞こう。(決して怖い先輩に聞いてはいけません…。)
溶接機の準備で必要なものとは,
- 溶接機本体
- キャブタイアケーブル
- ホルダー
- アースクリップ
- 溶接棒
- 使用溶接棒(残棒)入れ
- 溶接棒携帯乾燥器
- 電源接続用工具
- 捨て板(アース用や電流調整用など)
- 作業台(場合によって)
ホルダーとアースクリップ
電源接続用の工具
この接続タイプは六角ソケットの13とプラスドライバーを準備。
自分が使っている溶接機の接続はどうなっているか確認。
※溶接機の接続には低圧電気取扱者の特別教育が必要。教育を受けていない者は接続が法律上できないことになっている。感電の危険性がむちゃくちゃ高いので溶接機の接続や脱着には経験者が必要。
キャブタイアケーブルのピンが折れていないか?ケーブルの太さは溶接する対象物に適正か?など確認。
キャブタイアケーブルにはオスとメスがある。
どちらも損傷していないことを確認しよう。
作業に適した溶接棒。
溶接対象物の材質によって持っていく溶接棒も変化する。
溶接棒の種類によっては乾燥が必要なこともあるので確認しよう。
あと溶接棒の量もどれくらい必要なのか確認が必要。
【溶接の準備】被覆アーク溶接編ー作業現場で必要となるorなりそうな準備品
溶接機関係の準備が整えば今度は現場で必要になるorなりそうな準備品。
今日の現場では何を使おうか?何があったら楽になるか?を想像し工具や治具を準備する。
現場現場で必要となる工具,治具は当然異なる。
ここでは超基本的な工具のみ紹介する。
溶接工の必需品工具としては,
- ケレンハンマー(カストリハンマー)
- ヤスリ
- ワイヤブラシ
- ペンチ
- モンキ(大・中・小)
- 隙間ゲージ(ルート間隔の確認
- ソリッドマーカー
- グラインダー
- エアホース
- 電源コード
- 養生シート
- 消火器
- 水バケツ
など。
意外とたくさんあり,初心者は工具の名前を覚えるだけでも一苦労だと思う。
焦らず覚えていけばいい。
1年立つ頃には自然と工具の名前も覚え略語で呼ぶようになっているから。
左からケレンハンマー,ワイヤブラシ,ヤスリ,隙間ゲージ,ペンチ,モンキ。
意外と忘れがちなのが,消火器。
最近の現場では,溶接作業近くに消火器を配置することになっている現場が大半。
【溶接の準備】被覆アーク溶接編ー対象物への準備
溶接しに現場へ行くわけだから当然,何を?どのように?溶接するのか準備する必要がある。
ポケーーーとしていると一日が無意味に過ぎていき,いつまで経っても成長しない。
対象物への準備とは,
- 材質
- 厚み
- 溶接姿勢
- 溶接方法
- 流体・気体・粉末
- 圧力
- 予熱・後熱
- 検査方法
- 納期
などが理解できれば,自ずと準備しなければならない溶接技術,溶接知識,工具,治具が見えてくるはず。
当然超初心者は知らなくて当然。
一日が有意義に過ごせればいいぐらいの感覚で質問したり調べたりしよう。
準備=段取り力。一流はどこに行っても段取り力がある。
準備=段取り力。
段取り力がある人は仕事が見えている人。
段取りが上手い人で仕事が下手・できない人はいない。
どこの会社へ行っても段取りがうまい人がいるはず。
その人を観察しマネをしよう。
嫌なやつでも性格が悪くても,とにかくマネすること。
自然と動きが頭に焼き付き似たような行動を取るようになる。
そうなったら自然と段取り力が身についているはず。
段取り力をつけるには,まずはマネするところから。
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まとめ
【溶接の準備】被覆アーク溶接編として記事にしたがどうだっただろうか??この記事を読んでもし足りないとかわかりづらい所があれば遠慮なくコメントして欲しい。
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