溶接の光(アーク光)で目を焼いたことはあるか?
目がゴロゴロして涙が止まりません…。
スマホや部屋のライトもむっちゃまぶしく感じます…。
なんすかこれ…。
あ〜目玉焼きだね。
溶接の光(アーク光)を直接「裸眼」で見たのが原因だね…。
詳しく「予防法」「応急処置方法」について説明するね!
本記事の内容は以下の通り
・溶接の光(アーク光)で目を焼くことについて完璧にわかる
- 電気性眼炎について
- 予防法
- 応急処置方法
- 皮膚焼けについて
この記事を書いている俺は「溶接歴25年」の熟練溶接工。
保有資格はJIS溶接技能者(TN-P,T-1P,N-2P,C-2P),溶接管理技術者2級,管施工管理技士1級。
要するにベテラン溶接工で溶接の専門家。
溶接始めたばかりの頃は,溶接の光で目を焼いてばかりいた。
溶接の光で目を焼くことは,業界用語で通称「目玉焼き」という,ふざけた名前がついている。
工場で先輩方が内作している側で手元をしていると,高確率で「目玉焼き」になる。
目を焼くとになるとその夜は寝れない。
布団の中で溶接を呪うこともある。
まさに地獄。
目の中がゴロゴロして,光が刺すように痛い。
涙が止まらない…。
何回も目を焼く内に予防法と応急措置方法を身につけた。
本記事は,日本全国の溶接工のみなさんに少しでも早く現場復帰してもらえるように,「目玉焼き=電気性眼炎」の予防法と応急処置の記事。
溶接光で目を焼く電気性眼炎(雪目)とは?
溶接の光(アーク光)で目が痛くなり,眼科へ行くと病名には電気性眼炎と書かれている。
電気性眼炎は,別名(雪目)ともいう。
電気性眼炎(雪目)とは、 スキー場や海水浴場で強い太陽光を浴びたり、電気溶接を行ったことによって、目が長時間直接紫外線にさらされ、角膜の表面が傷つく病気です。強い紫外線にさらされてから6~10時間程度で、「結膜の充血」、「目がゴロゴロする」、「涙が出る」、「目が痛くてまぶしい」などの症状があらわれます。
下図(目のしくみ)の一番前にある角膜が炎症をおこす。
角膜とは?
目のいちばん前にある透明な部分。光のとり入れ口になっていて、表面はいつも涙液でおおわれています。
白目(結膜)の部分も真っ赤になる。
この病気のやっかいなのは,症状がすぐには表れないこと。
大体は仕事が終わって,食事をして,風呂入って,ビールを飲む瞬間に表れるww
最悪。
一瞬,北斗の拳のケンシロウの声で「お前はもう死んでいる」の声が聞こえる…。
地獄の始まり始まり〜♪。
そういえば先輩の手元してた時,結構まぶしかったもんな〜…。
強烈な紫外線で目が焼けたんですね。
嬉しそうに,溶接の光を直接見ちゃダメってこと!
電気性眼炎(雪目)とはちょっと外れるが,溶接工には「目」の知識は必須。
「目」のことで悩んでいたり,「視力」のことで不安があるならなら下記の本はオススメ。
きっと「目」に関することなら解決するはず。
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溶接光で電気性眼炎(雪目)にならないために【たった一つの予防法】
溶接光で電気性眼炎(雪目)にならないために【たった一つの予防法】
溶接作業や現場作業時は裸眼をやめる。
すごく,すごく重要。※マジで大事なので2回言った
どういうことかと言うと,俺はクリアの保護メガネを常に着用している。
ダマされたと思って,一度保護メガネをしてみてほしい。
今までよく目を焼いていたのが,嘘のように少なくなるはず。
溶接工の目は商売道具。
「目が痛くて溶接できません」では,話にならない。
一流の溶接工は自分の身を守る術も心得ていなければならない。
異物からも目を守ってくれる「保護メガネ」は標準装備したい。
これが愛用品。
かなりの保護メガネを試してきたが,値段と見た目,当然UV(紫外線)も99%カット,なにより曇り止め加工してあるためマスクしながらでも快適。
保護メガネしてるのを忘れるぐらい。
かなりオススメ。
保護メガネをすることによって電気性眼炎のほとんどは防ぐことができる。
逆言うと予防法は,保護メガネぐらいしかない。
下記の記事にオススメの保護メガネの記事も書いたので,合わせて時間があるときにでも読んで見てほしい。
※ちなみに紫外線カット機能がついていない「保護メガネ」をしても何の意味もないので注意してほしい。
溶接で目を焼いてしまったら?【応急処置方法】
保護メガネしていても紫外線は隙間から入ってくる。
注意していても「目玉焼き」になる可能性がある。
もし溶接で目を焼いてしまったら,下記に記す「応急処置方法」を試せば,明朝にはよくなってるはず。
- 部屋の明かりを暗くする。
- 目をアイマスクなどで冷やす。
- テレビやパソコン,スマホはみない。
- 目薬をさす。
- 横になって安静にしている。
火傷と一緒で炎症が起きてるので冷やすが正解。
次の日,仕事を休めないなら自宅に常備しておくことをオススメする。
あとは目薬さして横になる。
コレが一番効いた。
炎症を抑える成分が最大配合らしい。
朝には治っているはず。
電気性眼炎(雪目)になってしまったら最大の努力をして最速で治すのが先決。
アイスノンして,目薬さして,大人しく寝る。
溶接では「目を焼く」以外に皮膚も焼く
溶接の光(アーク光)では,目だけではなく皮膚も焼くことがある。
肌を露出させないのはもちろんのこと,強烈な紫外線が薄い作業着など貫通して知らない間に皮膚を焼く。
目同様に皮膚も火傷と同じ状態になり痛みがでたり,一生火傷跡が残ったりするので注意が必要。
特に皮膚の保護で忘れやすいのが,手首と首。
顔や腕などは標準の作業着で守られるが,ちょっとした溶接だと忘れがちなのが手首と首。
しっかり日焼け対策をして溶接しよう。
- 溶接の光による「光老化」を知らない方は,ぜひこちらの記事へ【必読】溶接光による日焼け止め対策【おすすめ最強クリームも紹介】
溶接光による日焼けを防ぐには「手甲」と「頭巾」を忘れずに
溶接工なら溶接時以外でもブルーライトカットメガネや偏光レンズ着用を
人間の網膜には約1億3000万個の受容体がある。
網膜でキャッチされた情報は100万個の神経線維を持つ視神経を通って、脳の視中枢に送られる。
人間が得る情報の80%以上は視覚によるもので、耳や鼻などほかの感覚器官で受け取った情報のはるかに多くの情報を、私たちは目から受け取って処理しているといわれている。
なので日頃から目の保護に気を配り,視力の低下や目の不安を失くすことが大事。
最近では必ずパソコン使用時やスマホ使用時にはブルーライトカットのメガネをするようにしている。
車の運転時には偏光サングラスで目の疲れを防ぐ
溶接の光(アーク光)で目を焼いてしまったら:まとめ
電気性眼炎(雪目)も保護メガネで防ぐことができる。
目を焼いても1日たてば治るから大丈夫とか言わないように!!
白内障などのリスクがあるのでしっかり予防しよう。
溶接工ならば目の知識は仕入れておこう。
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