被覆アーク溶接

【被覆アーク溶接のコツ】ホルダーに溶接棒挟む時,適当に挟んでませんか?

【被覆アーク溶接のコツ】ホルダーに溶接棒挟む時,適当に挟んでませんか?

 

溶接工
溶接工

いざアーク溶接!

って時に,ホルダーに溶接棒適当に挟んでませんか?

被覆アーク溶接は奥深い。

溶接棒の挟み方一つで溶接がやりやすくなったり,欠陥が消えたりする。

溶接棒の挟み方??

って思った人は,ぜひ一度この記事を読んで欲しい。

きっとちょっとは参考になるはずだから…。

【被覆アーク溶接のコツ】溶接棒を適当にホルダーに挟めばいいってわけじゃない【4種類ある】

溶接初心者で多いのが,適当にホルダーに溶接棒を挟み溶接しだす人。

溶接に携わる人(プロ)なら必ず溶接棒の挟み方まで考えて(無意識レベルではあるが)溶接している。

 

溶接初心者にとってはそもそも,

・溶接棒の挟み方は何種類あるのか?

・溶接棒の挟み方を変えると何が違うのか?

・どういう場合に挟み方を変えるのか?

という疑問があると思うので,一つ一つ解説していこう。

 

溶接棒の挟み方は何種類あるのか?

まずは溶接棒を挟んでいないホルダーを見てほしい。

山谷がありギザギザになっているのが分かると思う。

上・中・下の3段階で溶接棒を挟むことができ,かつ角度を変えることもできる。

一番よく使う場所が,中の場所。

これはほとんど固定だと思ってもらってもいい。

上・下の谷の場所を使う時はかなりレアケース。

 

では溶接棒を挟んで行こう。

一番オーソドックスな挟み方。

基本となる。

ホルダーに対して90°で溶接棒があるので溶接中も角度が分かりやすい。

挟み方を変え,中の位置で溶接棒を45°にした状態。

溶接のベテランに多い。

中の位置で今度は下45°。

溶接初心者ではこの挟み方をしている人は見たことない。

発想がないのか,思い込んでいるのか,教えられていないからか分からないが,初心者ではまずこの挟み方をする人はいない。

もしいたら,かなりセンスあるか,どうしようもない奴かどちらかだろう…。

最後に一直線の挟み方。

冗談みたいだが現場では結構ある。

 

ここまで見てきた溶接棒の挟み方は4種類

この4種類をフレキシブルに使い分け溶接できるようになれば,かなり溶接が楽になる。

 

溶接棒の挟み方を変えると何が違うのか?

溶接棒の挟み方を変えると何が違うのか?

 

結論から言えば角度が違う。

 

当然だろ!というツッコミが聞こえてきそうだが,意外と分かってない人が多い。

 

角度が違うということが何を意味するのか?を分かってないと挟み方を変えても意味がない。

角度を変えることの意味は,溶接姿勢で適正な角度が違うということ。

現場ではいつも同じ溶接姿勢ではなく,立ち向きもあれば横向きもあり,パイプ(配管)も存在する。

そんなとき一方向の溶接棒の角度(挟み方)でやっていては,必ず溶接欠陥を生じさせる。

なので溶接棒の挟み方を変え適正な溶接姿勢に労せず持っていく為にホルダーに溶接棒を挟む際挟み方を変える必要がある。

 

どういう場合に溶接棒の挟み方を変えるのか?

溶接棒の挟み方は溶接姿勢によって変える。

4種類ある溶接棒の挟み方が,どの溶接姿勢で活躍するかを順番に見ていこう。

 

まずはオーソドックスな挟み方から。

基本だけあり,下向き溶接の場合は,ほとんどこの挟み方になる。

下向き溶接の場合は,進行方向に対して溶接棒の倒れだけ気にしてやればいいので,ホルダーと溶接棒が90°の方がイメージしやすい。

 

次によく使う上45°。

この溶接棒の挟み方は,カチ上げ(立向き),横向き。

溶接棒も最後まで無駄なく使用できる為,節約にも貢献する。

ベテランの溶接工はほとんどこの挟み方をする人が多い。

 

 

この挟み方は下向き小口径SW溶接で使う場合(手を回転させやすいため)や,配管の上部でスラグを飛ばしながら溶接する時に使う。

個人的には配管の上部を溶接する時は,使っている。

 

一直線の挟み方は狭隘な箇所をどうしてもホルダーが真っ直ぐしか入らない時に使用する時が多い。

連続では使いづらいので,断続的にアークを切りながら「ジー・パッ・ジー・パッ」と溶接する時に使う。

結構距離感が難しいので初心者は,他の3種類が確実に使えるようになってからでもいいだろう。

例:パイプ(配管)を溶接する時のホルダーへの溶接棒の挟み方【コツは部位によって変える】

パイプ(配管)溶接は全姿勢の溶接姿勢で,一番難易度が高い。

特に被覆アーク溶接の場合,ビード外観にモロに影響が出るので溶接角度はシビアにしなければならない。

 

ここでは例として俺のパイプ(配管)を溶接する時のホルダーの溶接棒の挟み方を図解しておいたので参考にしてほしい。

汚くてすいません…。

説明するとこんな感じ。

  • 真下〜横まで カチ上げ用の挟み方
  • 横〜45°まで オーソドックスな挟み方
  • 45°〜真上まで スラグを飛ばす為,45°下向きの挟み方

という感じ。

 

一番気をつけているのはスラグ巻き込みとブローホール

スラグを飛ばしつつブローホールが入りづらい角度を探していたらこうなった。

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失敗談:ホルダーの経年劣化に注意【摩耗する】

俺の失敗談も参考までに書いておこう。

溶接工
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ホルダーもたまには点検しようね!

という教訓を得た失敗なのだが,パイプ(配管)を溶接している時に溶接棒が思ったような挟み角度にならず,ずり落ちてしまうことが何度もあった。

溶接している最中に溶接棒がズリっと動き,角度が変わるもんだから当然ビードもヘニャヘニャ。

検査もアウトの連続で相当大変な目にあったことがある。(親方や同僚の目が氷のように冷たかった…)

 

原因は?というと,ホルダーの山谷部(ギザギザしている部分)が長年の使用で摩耗しすり減ってしまったことにあった。

すり減ったホルダーは溶接棒をしっかりと挟むことができず,ナヨナヨと溶接中に動いてしまう。

ホルダーもシンプルな作りだがネジ部が緩んだり,キャブタイアケーブルがちぎれたりすることもあるので使用前点検は必ず行うようにしよう。

また,溶接棒を挟む箇所をワイヤブラシで清掃したり,使う前に手で溶接棒を揺らし確認することも重要。

俺みたいにいきなり溶接だけはやめよう。

 

帰りの車内は壮絶な空気だったことは内緒にしてほしい…。

すいません…。

まとめ

まとめ

被覆アーク溶接する時は,ホルダーに適当に溶接棒を挟まず溶接角度を考えながら溶接しよう!溶接前の使用前点検や整備も忘れずに!

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