【鍛冶工と溶接工の違い】建設業界25年の溶接工が実現場から語る
仕事内容,給料,独立のしやすさなど教えて欲しい。
本記事の内容は以下の通り
・鍛冶工と溶接工の違い【仕事内容,給料,独立のしやすさ】についてわかる
・鍛冶工,溶接工に向いている人はどんな人かわかる
この記事を書いている俺は「溶接歴25年」の熟練溶接工。
保有資格はJIS溶接技能者(TN-P,T-1P,N-2P,C-2P),溶接管理技術者2級,管施工管理技士1級。
要するにベテラン溶接工で溶接の専門家。
本記事は,鍛冶工と溶接工の違いについて書いた記事。
鍛冶工と溶接工は何が違うのか?給料は?独立しやすさは?向いてる人は?という疑問がある人におすすめの記事。
※本記事の「鍛冶工,溶接工の定義」は実際の建設現場での呼び方とし,辞書に載っている鍛冶工や溶接工の定義とは違うことをご了承いただきたい。
鍛冶工と溶接工の違い
鍛冶工と溶接工の違いを,下記のの3つのポイントから紹介していこう。
鍛冶工と溶接工の違い3つのポイント
- 仕事内容について
- 給料について
- 独立のしやすさについて
最初に断っておくが,本記事ではある程度の技術レベルの鍛冶工,溶接工の比較とする。
建設現場にはいろんな人がおり,ドブ掃除しかできない鍛冶工や溶接しない溶接工も存在する←マジです。
鍛冶工,溶接工という資格があるわけではないので,自己申告で「俺は鍛冶工だ」,「俺は溶接工だ」と言えば,誰でも鍛冶工,溶接工になれる。
これらの人物が著しく本物の鍛冶工,溶接工の立場を落としているのが,建設現場の闇の部分と言うことも知っておいてもらいたい。
仕事内容について
俺が25年建設現場に勤めて感じた【鍛冶工と溶接工の違い】は下記の通り。
・鍛冶工・・・なんでも屋さん
・溶接工・・・溶接メイン
鍛冶工
鍛冶工は「なんでも屋さん」のイメージ。
足場,機器据付,機器分解,当て板溶接,手入れ,ガス切断,重機運転など建設現場のありとあらゆる職種が入り混じってるのが実際の現場での「鍛冶工」。
低レベルな仕事から高レベルな仕事まで。
鍛冶工はどんな職種よりも幅広く活躍できる場所も多い。
どんな建設現場にも欠かせない存在で工事の最初から最後まで活躍でき,他職種に頼まなくても,ある程度まではソツなくこなす。
実質の現場の支配者も鍛冶工のことが多い。
溶接技術も高レベルで本職の溶接工より上手い人もたくさんいる。
広く浅く,時には深く。
仕事には困らないイメージがあり,なんでも請け負えるので生命力は強い。
溶接工
溶接工の仕事内容は溶接メイン。
なので他の仕事のレベルは低い。
溶接に全振り(特化)しているため,足場,機器据付,重機運転などはできない。
しかし,溶接に関することなら,場所や材質を問わず溶接するのが本当の溶接工。
鍛冶工は汎用な材質や場所なら溶接するが,特殊な溶接の場合は溶接工の出番。
例えばボイラーチューブ,化学プラントの配管,構造物の梁などの溶接。
溶接に全振りと言っても溶接しかしないわけでもなく,配管,タンクなどの製作を一から十まで請け負う会社が多いこともあり,鍛冶工と溶接工の仕事の範囲も曖昧になってきているのが実際の現状。
広く浅く時には深くが鍛冶工なら,狭く深くが溶接工。
給料について
給料は鍛冶工,溶接工問わずピンからキリまで幅広い。
一般的な鍛冶工,溶接工・・・300万〜500万
独立(社長)や技術力ある鍛冶工,溶接工・・・500万〜2,000万
俺の勝手なイメージは鍛冶工は職種が幅広いので,いろんな所から声がかかり稼ぎやすい感じがする。
単価交渉がうまくないと買い叩かれるので,「技術力」はないと安くこき使われるのだが…。
溶接工は普通の人が溶接できない箇所・材質・資格などがあるので単価は高いが仕事が少ない。
なので鍛冶工,溶接工どちらが給料がいいとは一概には言えない。
人脈や交渉力さえあれば,将来的に稼ぎやすいのは鍛冶工だと思う。
独立のしやすさについて
どっちが独立しやすいかと言えば,鍛冶工の圧勝。
職種が広いので,全て自分で請け負えるのはデカイ。
手に職,人脈をつければ,小規模でも独立できる。
規模も拡大できデカイ仕事も可能。
夢がある職種。
溶接工は独立がしにくい職業。
溶接だけで食っていこうとするとなかなか難しく,溶接+αが必要になる。
それでも技術があり人脈があり独立すれば,かなり稼げることは確か。
会社規模を大きくするのは困難だが少数精鋭で稼ぐイメージ。
俺の周りでも年収1,000万円は存在する。
どちらの仕事も建設業界では独立していく道があり夢がある職種と言え,人手不足の建設業界で重宝される存在。
鍛冶工,溶接工に向いている人は?
鍛冶工と溶接工に向いてる人は共通している。
どちらの仕事内容も基本的には似ているから。
・モノづくりが好き!
・手に職をつけたい!【技術的向上心】
・将来独立したい!
・単純にカッコいい!
鍛冶工,溶接工共に上記の理由があれば充分ではないだろうか?
今の時代合わなければ辞めればいいし,ピタッとハマればガンガンやっていけばいい。
職は気軽に選ぶ時代。
どんな仕事もやってみなけりゃわからない。
俺も溶接工を25年も続けるなんて学生の頃は考えもしなかった。
しかし,溶接で得られる達成感は何ものにも替え難く今まで続けてこれた。
最初はなんとなくでもいい。
鍛冶工や溶接工が気になっているのなら飛び込んでみてはどうだろうか?
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鍛冶工と溶接工に必要な資格は?
鍛冶工と溶接工に必要な資格は共通点が多い。
鍛冶工,溶接工共通資格
・玉掛け作業主任者
・足場の組み立て・解体等の作業主任者
・酸欠作業主任者
・アーク溶接特別教育
・研削と石特別教育
・粉塵作業
・低圧電気取扱者
・小型移動式クレーン
・フォークリフト
・有機溶剤作業主任者
など。
上記の資格は「必須」と言う感じ。
難易度も全く難しくないので誰でも取得できる。
高レベルな鍛冶工を目指すなら
・衛生管理者
・施工管理技士(土木,管,建築施工など)
・コンクリート技士
・測量士・補
など。
建設業に関する資格なら,あればあるほど人と差別化できる。
上記の資格以外でも沢山あるので必要に応じて取得することをおすすめする。
高レベルな溶接工を目指すなら
・ボイラー溶接士
・AW検定
・電気事業法溶接士
・JIS溶接技能者(全姿勢溶接パイプ)
・溶接管理技術者
など。
溶接に関する資格ならなんでも。
とにかく資格の役目は「人との差別化」。
自分の売りを意識し,資格を取得することをおすすめ。
誰でも取得できる資格を持っていても,自慢にも売りにもならないことだけは覚えておこう。
例えば,「溶接工+ファイナンシャルプランナー」とか,「鍛冶工+WEBデザイナー」とかできれば将来にわたり食うには困らないだろう。
まとめ
鍛冶工・・・なんでも屋さん
溶接工・・・溶接メイン
最近,現場では鍛冶工,溶接工ともに垣根が無くなってきており,どちらの職種も似ている。
どちらもモノづくりの醍醐味を味わえ,やりがいのある職種
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