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被覆アーク溶接4つのデメリット。

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各種溶接方法には一長一短がある。

 

全ての条件を満たすような溶接方法が

開発されたらノーベル賞物だろう。

 

この記事でも書いたが↓

Tig溶接4つのデメリット。物事には必ず裏表がある。 いいことばかりじゃなく物事には, 必ず悪いこともセットで存在する。 Tig溶接に...

物事には裏と表が存在する。

 

例外はない。

 

今回は被覆アーク溶接のデメリットについて

記事にしようと思う。

被覆アーク溶接とは?

被覆アーク溶接は1907年にスウェーデンの

チエルベルヒが被覆溶接棒を発明したところから,

急速に発展した。

 

Tig溶接発明は1930年頃だから

随分アーク溶接の方が早く実用化されている。

金属の棒(心線)に被覆と呼ばれるフラックスや保護材などを巻いた溶接棒を電極として、 母材との間にアークを発生させる。

アークの出す高温で母材が溶け金属の溶融池ができ、さらに溶けた溶接棒が溶滴となって母材と融合する。

このとき、溶接棒のフラックスは高温のアークによって分解され、ガスとなってアークと溶融池を大気から保護し、アークを安定化させている。

また、溶融したフラックスはスラグとなって溶接箇所を覆い、溶接金属をスパッタや大気から保護する役割もある。

さらには溶接金属の清浄作用もあり、母材表面に付着する不純物を取り除くことができる。

比較的簡易な装置で溶接できるため、あらゆる産業分野で広く使用されている。

 

発明から100年近く経過しているが,

ほとんど工法は変わっていない。

被覆アーク溶接のデメリット その1。

1.Tig溶接以上に習得に時間がかかる。

 

被覆アーク溶接はアークを出すのすら

熟練する必要がある。

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低水素系の溶接棒は特に苦労する。

 

被覆アーク溶接の技術は熟練工でも苦労するので,

終わりがないとも言える。

 

対策としては

・場数を踏む。

・訓練を重ねる。

・イメージトレーニングを怠らない。

体で掴むしかない。

やってる人とやらない人の差がつきやすい溶接法。

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人を選ぶ溶接法とも言える。

 

被覆アーク溶接のデメリット その2。

2.溶接ヒュームが半端ない。

 

マスクをしていても,

鼻の穴が真っ黒になるぐらい

溶接ヒュームが発生する。

 

作業服にも当然付着するので,

ヒューム臭がすごい。

 

当然体には有害で,

亜鉛めっきでも溶接しようもんなら,

対策しないと頭はクラクラ鼻水ダラダラ。

 

対策としては

・集塵装置を設置する。

・風向きを考える。

それでもヒュームがなくなるわけではないので,

被覆アーク溶接はやっかいだ。

 

自分の身は自分で守る気持ちが大事。

被覆アーク溶接のデメリット その3

3.火の粉養生が難しい。

 

スパッタがかなり飛ぶので,

現場溶接の場合は周りの状況が大切。

 

完全に火の粉を止めることは不可能なので,

どうしても火の粉を落としたくない場合や,

飛散させたくない場合は被覆アークは不向き。

 

対策としては

・火の粉の養生

・監視人の配置

 

火事の事例はくさるほどあると思うので,

特に被覆アーク溶接は注意が必要。

被覆アーク溶接のデメリット その4。

4.スパッタが製品につく。

 

スパッタがどうしても製品に付着する。

そのスパッタを除去するためにグラインダーなどで

削り取るのだが結構時間がかかるしめんどくさい。

 

溶接速度が遅くてもTig溶接を選ぶ人もいるぐらい。

 

対策としては

・スパッタクリン等のスパッタ付着防止材を塗布する。

ぐらいしかない。

 

この塗布剤を溶接する周りに吹きかけると

スパッタが付きづらくなる。

 

それでも完全ではないし,

あとで塗布剤は拭き取る必要があるので

地味に手間がかかるのが難点。

まとめ

被覆アーク溶接のデメリット

・Tig溶接以上に習得に時間がかかる。

・溶接ヒュームの量が半端ない。

・火の粉の養生が難しい。

・スパッタが製品につく。

これを上回るメリットが存在しないかぎり

溶接法として被覆アーク溶接は選択しないほうがいい。

 

被覆アーク溶接のメリットはたくさんあるため

別の機会に記事にしたいと思う。

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