ウィービングには種類があり溶接姿勢によって間隔を使い分ける
ウィービング溶接は難しい。
無数の種類があり,
かつ溶接姿勢によっても
ウィービング間隔を変えないと,
綺麗な溶接はできない。
ウィービングのコツや練習方法は
また別の記事にするとして,
今回は,ウィービングの種類と間隔の使い分けについて
記事にしたいと思う。
被覆アーク溶接のウィービングとは?
ウィービングとは?
アーク溶接などでトーチを溶接線に対して左右に揺動させながら進む溶接方法。
少ないパス回数(溶接回数)で多くの溶着金属を盛りたい場合に用いられる手法。
被覆アーク溶接のビードの置き方は2種類ある。
- ストレート(ストリンガー)
- ウィービングビード
![](https://40chousennsya.com/wp-content/uploads/2018/11/Fig_2_3a.jpg)
![](https://40chousennsya.com/wp-content/uploads/2018/11/Fig_2_3b.jpg)
溶接を始めて最初に習うのが
ストレート(ストリンガー)。
で慣れてきたらウィービング。
被覆アーク溶接には大きく分けて2種類しかない。
これがシンプルで奥が深い。
ウィービングの幅,速度,棒の角度,電流など。
無数に条件があり正解はない。
被覆アーク溶接のウィービングの種類
ウィービングには無数に種類がある。
今回は大まかな種類を紹介する。
![](https://40chousennsya.com/wp-content/uploads/2018/11/e2912d6c63239570c8a7a58ae89375ff-1024x395.png)
(a)は一番オーソドックスなウィービング。
(b)は半円を描きながら進むのでビードが細かく綺麗に見える
(c)は(b)の逆の動き
(d)は「逆のの字」と言われるウィービング
(e)とか(f)はかなり変則的なウィービング
どれが正解というのはない。
どれもウィービングと言い,
溶けていれば,
どんなウィービングで溶接しても問題はない。
ただ(a)以外は上級者向けで習得に時間がかかる。
被覆アーク溶接初心者は(a)のウィービング方法で
練習をした方がいいだろう。
オーソドックスなウィービングで十分
いろんな溶接工に話を聞いたが,
ウィービングはオーソドックスな方法で
十分通用する。
無理にいろんな種類のウィービングを覚える
必要性は全くない。
溶接技能五輪のアーク溶接部門で
日本全国で2位!になった同業者が
いるのだが,その人に話を聞くと
ウィービングは1種類しか使ってないと
言っていた。
あとは電流や棒の角度,速度,
ウィービング間隔で調整している。
現実に現場の溶接工のオッチャン達は
先ほどの図の(a)の方法で溶接している。
![](https://40chousennsya.com/wp-content/uploads/2018/08/welder-2780654__480-320x180.jpg)
ウィービングは溶接姿勢によって間隔を使い分ける
ウィービングはどのウィービング方法を
使うにしても溶接姿勢によって間隔を
使い分ける必要がある。
下向き溶接のウィービング間隔を基準とすると,
上向き溶接いわゆるオーバーは
ウィービング間隔を大きくとる。
縦向き溶接はウィービング間隔は若干大きく。
横向き溶接ではウィービング間隔は狭く。
ウィービング間隔を変える理由は
「ビードの垂れ落ち」を防ぐため。
いわゆる凸ビード。
ビードが垂れ落ちる原因には
- 電流が高すぎる
- ウィービング間隔が狭すぎる
- ウィービング幅が狭すぎる
だいたいこの3つの原因。
ウィービングのビードが綺麗に見えないときは
この3項目を調整してみてほしい。
![](https://40chousennsya.com/wp-content/uploads/2018/10/826153d6186340da03b1851168c7f585-320x180.png)
まとめ
ウィービングには種類があるが
基本的なウィービング方法で十分。
いろんなウィービング方法を練習するよりは,
ウィービングの間隔を溶接姿勢によって
使い分けることに練習の時間を使った方が有意義。
![](https://40chousennsya.com/wp-content/uploads/2020/09/1500x500.jpeg)
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