ウィービングには種類があり溶接姿勢によって間隔を使い分ける
ウィービング溶接は難しい。
無数の種類があり,
かつ溶接姿勢によっても
ウィービング間隔を変えないと,
綺麗な溶接はできない。
ウィービングのコツや練習方法は
また別の記事にするとして,
今回は,ウィービングの種類と間隔の使い分けについて
記事にしたいと思う。
被覆アーク溶接のウィービングとは?
ウィービングとは?
アーク溶接などでトーチを溶接線に対して左右に揺動させながら進む溶接方法。
少ないパス回数(溶接回数)で多くの溶着金属を盛りたい場合に用いられる手法。
被覆アーク溶接のビードの置き方は2種類ある。
- ストレート(ストリンガー)
- ウィービングビード
溶接を始めて最初に習うのが
ストレート(ストリンガー)。
で慣れてきたらウィービング。
被覆アーク溶接には大きく分けて2種類しかない。
これがシンプルで奥が深い。
ウィービングの幅,速度,棒の角度,電流など。
無数に条件があり正解はない。
被覆アーク溶接のウィービングの種類
ウィービングには無数に種類がある。
今回は大まかな種類を紹介する。
(a)は一番オーソドックスなウィービング。
(b)は半円を描きながら進むのでビードが細かく綺麗に見える
(c)は(b)の逆の動き
(d)は「逆のの字」と言われるウィービング
(e)とか(f)はかなり変則的なウィービング
どれが正解というのはない。
どれもウィービングと言い,
溶けていれば,
どんなウィービングで溶接しても問題はない。
ただ(a)以外は上級者向けで習得に時間がかかる。
被覆アーク溶接初心者は(a)のウィービング方法で
練習をした方がいいだろう。
オーソドックスなウィービングで十分
いろんな溶接工に話を聞いたが,
ウィービングはオーソドックスな方法で
十分通用する。
無理にいろんな種類のウィービングを覚える
必要性は全くない。
溶接技能五輪のアーク溶接部門で
日本全国で2位!になった同業者が
いるのだが,その人に話を聞くと
ウィービングは1種類しか使ってないと
言っていた。
あとは電流や棒の角度,速度,
ウィービング間隔で調整している。
現実に現場の溶接工のオッチャン達は
先ほどの図の(a)の方法で溶接している。
ウィービングは溶接姿勢によって間隔を使い分ける
ウィービングはどのウィービング方法を
使うにしても溶接姿勢によって間隔を
使い分ける必要がある。
下向き溶接のウィービング間隔を基準とすると,
上向き溶接いわゆるオーバーは
ウィービング間隔を大きくとる。
縦向き溶接はウィービング間隔は若干大きく。
横向き溶接ではウィービング間隔は狭く。
ウィービング間隔を変える理由は
「ビードの垂れ落ち」を防ぐため。
いわゆる凸ビード。
ビードが垂れ落ちる原因には
- 電流が高すぎる
- ウィービング間隔が狭すぎる
- ウィービング幅が狭すぎる
だいたいこの3つの原因。
ウィービングのビードが綺麗に見えないときは
この3項目を調整してみてほしい。
まとめ
ウィービングには種類があるが
基本的なウィービング方法で十分。
いろんなウィービング方法を練習するよりは,
ウィービングの間隔を溶接姿勢によって
使い分けることに練習の時間を使った方が有意義。
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