【全てのTig溶接職人へ】指が熱っ!を解決【Tigfingerグローブ】
Tig溶接を薄手や軍手で「浮かし」て溶接している時,指が熱くなりませんか?
指熱っ!を解決してくれるのがコイツ
別の記事でも書いたが現場で溶接する時は,ローリングができるスペースがない場合やローリングできる体勢を確保しづらい。
そんな時は「浮かし」といって中指や小指でTigトーチを固定しローリングせずに溶接する。
「浮かし」は現場で主流のTig溶接方法で,ビード外観はローリングには劣るが,溶け込みや作業効率(スピード)の面で優れている。
しかし!!
溶接をするにつれ母材が溶接で熱せられ母材温度が熱くなると,Tigトーチの固定している指がクソ熱くなり疲れていないのに溶接を中断するハメになる。
そんな時に【全てのTig溶接職人】にオススメしたいのが,Tigfingerグローブというアイテム。
溶接用の革手袋オススメはコチラの記事
Tigfingerグローブとは?
製品の名称
製品の正式名称は「WELDMONGER TIG FINGER / ウェルドモンガー ティグフィンガー」。
製品の特徴
- 優れた耐熱性、難燃性を持つ繊維で編組(へんそ)された筒状のものを三つ折りに折りたたんだ溶接保護用具。
- 折りたたんだ一辺を差し込んでできた空間に指を入れて使用。
- 単純な構造ゆえに使用者の作業状況に応じてフレキシブルに変形や厚さの調整が可能。
- 編組という組織の性質として、かなりの幅の伸縮が可能。
- レギュラーサイズはTIG溶接用グローブ(薄手)で1本の指に被せることができる。
他社から色々類似品が発売されているが,耐熱素材が違うのか長時間の溶接時には指熱っ!てなる。
耐久性については一回買ってから買い換えていないので,かれこれ3年近くは持っていることに(使用頻度はほぼ毎日)。
売り切れていることが多いので,早めの購入をオススメ
Tigfingerグローブ使い方
使い方は単純。
購入したTigfingerグローブを開封。
指にはめる。
指サック感覚。
後は使うのみ!!
分かりづらいかもしれないので,Youtubeの方でレビューしている溶接工が多いのでそちらの動画も貼っておく。
3:00前後辺りから使っているので確認してみてほしい。
安定するし,熱くないし最高だぜ!って言ってる…と思う。
こちらの動画もオススメ。
ローリング使えない厚物や小さい配管溶接する時は使えるよ!って言ってる…と思う。
Tigfingerグローブ「指熱っ!防止」以外のメリット
Tigfingerグローブには,「指熱っ防止」以外にもメリットがある。
- 作業効率が上がる
- 溶接ビードが安定する
- 「浮かし」溶接への不得意感が減る
- プロっぽい
- 費用対効果が高い
作業効率が上がる
指が熱くないので配管巻く時は,真下から真上までの半周をビードを途切れさせずに溶接することができる。
「浮かし」で半周グルっと溶接できる快感は味わった人しか分からない。
溶接ビードが安定する
が無くなるので,溶接ビードが安定する。
溶接ビードが安定するってことは欠陥も入りづらくなるので良いことだらけ。
「浮かし」溶接への不得意感が減る
Tigfingerグローブを使えばわかるが,溶接ビードが安定し「浮かし」が思ったよりも楽になる。
浮かし苦手だからなんとかしてローリングできねぇかな…。
が無くなる。
プロっぽい
現場でTigfingerグローブ使ってる職人見かけると,
おっ!やってんねぇーー。
ってなる。
プロはちょっとしたことで人と差別化することが多い。
道具で溶接は上手くならないが,きっと溶接を真剣に考えてる人はTigfingerグローブの良さに気づいてくれるはず。
費用対効果が高い
たったの2000円ぽっちで作業効率がここまで格段にあがるアイテムはなかなかない。
一回2,000円の投資で長期間の時間(作業効率)を買う。
その空いた時間で休憩を長めに取る。
おい!
仕事せんかい!
費用対効果の高いTigfingerグローブは賢者のアイテム
Tigfingerグローブのデメリット
あんまりデメリットはないのだが,あえて言えば
- 過信しすぎる
- 浮かしを多用するようになる
過信しすぎる
いくら耐熱性に優れていると言っても厚肉配管では配管温度は高温になる。
Tigfingerをあまりに過信し使っていると,当たりどころによっては火傷する。
配管や品物が高温になる場合は,耐熱クロスを巻いてTigfingerを使うようにしよう。
浮かしを多用するようになる
俗に言う「調子をこく」ってやつ。
「浮かし」はローリングより溶接肉を盛りやすい。
溶接肉を盛りすぎると溶け込み不良やブローホールにつながる。
なんでもかんでも「浮かし」を多用するようになり溶接肉を詰めすぎないように。
失敗談:「指が熱かったあの日」…。
それは俺が入社して3年目か4年目かの出来事だった…。
初めて配管の肉厚管=STPA22 200A(8B) sch160(t=23mm)の溶接を巻かされた時の事。
親方に,
1リングだけでもいいからTigで仕上げてみろ!
了解です!
精進します!!
と勢いで引き受けたものの,肉厚管なため余熱(150°前後だったと思う)を入れ溶接開始するのだが,その余熱で指先がむちゃくちゃ熱くなかなか思うように溶接が進まない。
他の人どうやってるのかなーーって見に行けば良かったのに,もう必死で正常な頭の回転はしていない(正常な頭の回転したところで大したことないけど…。)
※後日談だが他の人はTigfinger使ったり耐熱クロスを配管に巻いて溶接をしていた。
溶接が進まない=親方爆発の図式が頭に浮かび気合で溶接していたがついに限界を迎え,中指に大火傷。
親方に,
指が…火傷しました…。
帰って良いですか?
何っっ!!!
アホかお前はーーーー!!!
帰れ!
二度と出てくんな!!
このバカチンがーーーー!!!
すいませぬ…。(泣)
この後肉厚管が俺の所に回ってくるのに1年の歳月が必要だった…END。
皆さんは火傷したり,信頼を失わないようにぜひTigfingerグローブを
まとめ
Tigfingerグローブは全てのTig職人にオススメしたいアイテム。薄手や軍手で指が熱い時は使ってみるといいかも。メリットも多く安いので試してみては?
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