各業界に存在する「あるあるネタ」
各業界に存在する「あるあるネタ」を見れば,本当の職業の嫌な面やいい面がわかる気がする。「あるある」ってことは頻繁に起こると言うことだし,実際経験する人が語るので真実味がある。
そこで今回は俺の約20年の溶接工経験を踏まえて「溶接工あるあるネタ」を記事にすることにした。ちょっとでも共感してもらえたり,へぇーーと思ってもらえるとむちゃくちゃ嬉しい。こんなネタもあるよ!って人はぜひページ下のコメント欄に書き込んで欲しい。
では,紹介していこう!
- 溶接工あるあるネタ 50選!
- 1.スパッタが股間について火傷
- 2.保護メガネしてない時に限って目に異物
- 3.いざ溶接!アース忘れる
- 4.ステンレス配管バックシールドガス忘れて再溶接
- 5.防塵マスクしてても鼻真っ黒
- 6.キャプタイヤケーブルが現場までちょっと足りない
- 7.客先立合が昼飯前
- 8.急いでる時に溶接機トラブル
- 9.完璧な溶接と思ったほどレントゲンアウト
- 10.疲れてる時ほど溶接で目を焼いて寝れない
- 11.被覆アーク溶接棒の新品箱の開ける方向間違える
- 12.4.0mm溶接棒ばっかり使っていると,2.6mmがむっちゃ細く感じる
- 13.溶接を全然知らない奴に褒められる
- 14.狙ってない時ほど溶接が上手くいく
- 15.たまにむちゃくちゃ,しつこいスパッタがある
- 16.案外手持ち溶接面が使いやすい
- 17.遮光ガラスの曇りを取ると,むっちゃよく見える
- 18.自動遮光面ばかりだと手動面が面倒くさい
- 19.皮面は改造して使うもの
- 20.カストリハンマーの頭が抜ける
- 21.ヒュームの匂いが好き
- 22.アーク溶接すると仕事した気になる
- 23.溶接工は暑さに強いと思われる
- 24.メッキ溶接は嫌いだ
- 25.メッキ溶接の匂いが好き
- 26.トーチ握りすぎて手がプルプル
- 27.箸を持つとTig溶接棒みたいに送ってしまう
- 28.やろうと思ったらアルゴンガス切れ
- 29.いつのまにか変な体勢でも溶接できるようになっている
- 30.夏場の溶接は地獄
- 31.プライベートでも溶接ビードを探してしまう
- 32.スラグが安全靴の裏に溶けてくっつく
- 33.冬は溶接面が吐く息で曇る
- 34.上手い人と下手な人が音でわかる
- 35.職場に憧れるぐらい上手い人がいる
- 36.工事現場をつい見てしまう
- 37.丸い物はローリング練習してしまう
- 38.利き手ではないほうで飯食う
- 39.誰よりも上手いと思い込む、ですぐ凹む
- 40.Tig溶接棒を切るのがめんどくさい
- 41.がさつなイメージだけど実は繊細
- 42.安全靴の中にノロが入って我慢して溶接
- 43.溶接手袋は工場で使い込んで柔らかくなるまで現場に持っていかない
- 44.金曜日に限ってトラブルで残業
- 45.もっと広い遮光ガラスがないのかネットで探してしまう
- 46.インスタで溶接と検索
- 47.Yahoo知恵袋に溶接に関する質問があるとつい見てしまう
- 48.世の中には上には上がいることがわかる
- 49.好意で夏場扇風機を向けてくれた瞬間,アルゴンガスが風で飛びブローホール
- 50.飲みすぎた翌日ほど仕事がハード
- 1.スパッタが股間について火傷
- まとめ
溶接工あるあるネタ 50選!
1.スパッタが股間について火傷
これは絶対溶接工なら経験あるはず!半自動や被覆アーク溶接で起こり得る最大の試練。これは凹む。マジで熱いし。大事な所にポツンとヤケドの跡…..。しばらくは自家発電できない。
2.保護メガネしてない時に限って目に異物
ちょっと溶接後にグラインダーで溶接を削る時,保護メガネなしでも大丈夫だろうと思った瞬間に目に異物が入る。あーー保護メガネしときゃ良かったってなるやつ。だってちょっと削るだけだもんという言い訳は通用しません。
3.いざ溶接!アース忘れる
なんで溶接できないんだろ??って思うとアースを忘れてる。これが結構メンドくさい。一回溶接態勢になったのにアースを取りに立つのが。段取りは大事。
4.ステンレス配管バックシールドガス忘れて再溶接
ステンレス配管で裏波を出すときに,忘れがちなのがバックシールドガス。特に気が抜けている時などは忘れやすい。バックシールドガスを忘れて溶接すると酸化して裏波が形成されないのでグラインダーで削りなおして再溶接となる。最悪。
5.防塵マスクしてても鼻真っ黒
今は防塵マスクの性能も格段に上がって,しっかりと防塵マスクをしていれば大丈夫だが,一昔前は防塵マスクもぺらぺらの紙マスクみたいな代物で,家に帰って鼻をかんだりしたら真っ黒な鼻水が出てきて驚いたことがある。
6.キャプタイヤケーブルが現場までちょっと足りない
もうちょっとって所で溶接ケーブルが足りなくなる。あーーもう!ってなる。もう一本伸ばしたくなくて色々やってみるが結局ダメ。なんか疲れるこの瞬間。
7.客先立合が昼飯前
溶接前確認やルート間隔立会い,刻印立会いなど客先の立会い検査というのがあるのだが,客先が現場くるのが昼飯前で必ず12時を回ってしまう。早くご飯食べたいのに〜。心の声で「もっと早くきてください!」といつも思っている。
8.急いでる時に溶接機トラブル
時間指定の溶接や急ぎの溶接の時に限って溶接機の何かが調子悪くなる現象。でイライラして溶接をミスるっていう悪循環。日頃から溶接機の機嫌を取るのは大事。
9.完璧な溶接と思ったほどレントゲンアウト
ひっさしぶりに完璧な溶接や!!って思う溶接ほどレントゲン検査でアウトが出る。この溶接大丈夫かな〜って溶接ほど大丈夫で。なんでやろ??普通にやれば大丈夫なのにな〜。
10.疲れてる時ほど溶接で目を焼いて寝れない
疲れてクタクタになって,今日は早く寝ようと思うときほど目を溶接で焼いて寝れない。布団の中で悶絶しながら明日は寝不足確定の瞬間。
11.被覆アーク溶接棒の新品箱の開ける方向間違える
被覆アーク溶接棒の箱にも開封する方向があり,それを間違えるとなかなかメンドくさい。箱にちゃんとOPENって開封方向が書いてあるので確かめよう。
12.4.0mm溶接棒ばっかり使っていると,2.6mmがむっちゃ細く感じる
厚い板や配管になると4.0mmの溶接棒を使うことが多い。で薄い板や配管は2.6mmや3.2mmを使うのだが,この時に異常に細く感じる。えっこんなん使ってたっけ??慣れって恐ろしい。
13.溶接を全然知らない奴に褒められる
なんかムカつく瞬間でもあり,嬉しい瞬間でもある。溶接のことを全然知らない奴に「うまいですね〜」とか「いいビードですね〜」とか言われても自分は全然納得する仕上がりじゃない時はマジでイラっとくる。逆にむっちゃ納得できる仕上がりで褒められると嬉しい。溶接工は難しい。
14.狙ってない時ほど溶接が上手くいく
コンクールや技量認定試験の時は狙って綺麗な溶接をしにいくが全然ダメで,通常業務の普通の時ほど完璧な溶接ができることがある。なんでこーなるの??って瞬間。
15.たまにむちゃくちゃ,しつこいスパッタがある
スパッタは通常カスみたいなものなので,ハンマーでコンコンとやればポロっと剥がれ落ちる。でもたまにとんでもなくしつこいスパッタがいる。どんだけやねん!!ってぐらい叩いても落ちない。
16.案外手持ち溶接面が使いやすい
日頃は皮面や自動遮光面を使っているのだが,たまに手持ち溶接面を使うと案外使いやすい。シンプルイズベスト。持つ手で脇が閉まるので体が安定するためかもしれない。
17.遮光ガラスの曇りを取ると,むっちゃよく見える
溶接の強烈な紫外線から目を守ってくれる遮光ガラス。溶接のヒュームや粉塵で結構汚れている。1日の始まりに遮光ガラスをしっかりと拭いて溶接してみてほしい。むっちゃよく見えるから。
18.自動遮光面ばかりだと手動面が面倒くさい
これ発明した奴は天才だろう。溶接の作業効率が格段に上がる。光を自動で感知して遮る。たったこれだけでかなり楽。一度自動遮光面を使うと手動面に戻れなくなる。
19.皮面は改造して使うもの
皮面は狭い場所でも入れるし,余計な部品が付いていないので壊れにくいし,使えば使うほど味がでて使いやすくなる。で色々改造して自分色に染めていく。紐を変えたり,スポンジを付けたり,いらないところを切ったり。使い込んだボロボロの皮面を捨てられない気持ちわかりますか??
20.カストリハンマーの頭が抜ける
溶接にはかかせない相棒のカストリハンマー。何年も使い込んでいるとスポッ!と頭が抜ける。探し回ってなかなか見つからないのも特徴www
21.ヒュームの匂いが好き
あのなんとも言えない芳しい香り。ヒュームの匂いがするとつい近寄りたくなる。体に害があるので決して吸い込んではいけないのだが……。
22.アーク溶接すると仕事した気になる
色々な種類の溶接があるが,その中でも被覆アーク溶接は格段に難しく疲れる。あの溶接してる感はほかの溶接方法の追従を許さない。被覆アーク溶接した後の達成感は何者にも代えがたい。
23.溶接工は暑さに強いと思われる
勝手な偏見。溶接=熱い,これは間違ってはいない。だからと言って,溶接工=暑さに強いは成り立たない。夏には親戚のおばちゃんに必ず言われる言葉。溶接やってるから暑さには強いでしょ?って。
24.メッキ溶接は嫌いだ
メッキ溶接するとメッキ成分が溶接の邪魔をして,うまく溶接できない。溶接前の段取りが結構シビアになるのと同時に溶接した時に,有害ガスを発生する。そのガスを大量に吸い込むと体が震えたり痺れたりする。なのでメッキの溶接は嫌いな人が多い。
25.メッキ溶接の匂いが好き
マレに存在する。メッキ溶接すると有害ガスが発生するがそのガスの匂いが好きな奴が。甘い独特の匂いなのだが,有害ガスなので好む奴は少ない。メッキの優美な匂いに負ける奴を俺は何人か知ってる。
26.トーチ握りすぎて手がプルプル
一日中,繊細な溶接をしていると知らぬ間にトーチを握りしめていることがある。そんな時は握力がなくなり手がプルプル。ハンドル握る手も辛くて危ないぐらい。
27.箸を持つとTig溶接棒みたいに送ってしまう
Tig溶接を覚えたての頃は,長いものを持つと必ず溶接棒に見立てて棒送りをしてしまっていた。今でも癖で長いものを持つとついつい送ってしまう。
28.やろうと思ったらアルゴンガス切れ
さて溶接,溶接!と現場に到着しトーチからアルゴンガスが出ているか確認するとガス切れ。アルゴンガスは遠い箇所に配置してあることが多くボンベ交換はメンドくさい。このあるあるの犠牲者は後輩だろう。アルゴンガスを交換しにいく羽目になるから。
29.いつのまにか変な体勢でも溶接できるようになっている
溶接始めた頃はこの体制は無理だろうって所でも,いつのまにか時が経てばできるようになっている。知らぬ間に腕が上がっていることがある。日頃の練習の賜物なのだが気づきにくい。知らぬ間に成長できていたら努力しているということ。
30.夏場の溶接は地獄
説明する必要はないだろう。夏,それは地獄。時に拷問か?とすら感じる。
31.プライベートでも溶接ビードを探してしまう
公園で遊んでいる時,電車待ちの時,橋や鉄骨,船。ありとあらゆる物に溶接は使われている。その溶接ビードを見て俺より上手いとか下手とか。なかにはとんでもなく綺麗なビードがありつい施工業者まで確認してしまう時もある。
32.スラグが安全靴の裏に溶けてくっつく
溶接すると発生するスラグ。そのスラグを除去するのだが,除去したスラグはまだ熱い。熱いスラグを知らぬ間に踏んだりしていると高確率で安全靴の裏にくっつく。歩くたびにカチッカチッとタップダンスのような音を鳴らしながら歩く。
33.冬は溶接面が吐く息で曇る
メガネをしている人ならよくわかると思うが,寒暖差でメガネのレンズが曇るように,溶接面のガラスも吐く息で曇る。対策は曇り止めを塗るか,寒暖差を無くすために溶接ガラスをちょっとストーブなどで温める。
34.上手い人と下手な人が音でわかる
溶接音。明らかに上手い人と下手な人とでは音が違う。それが経験年数が増えるとわかるようになってくる。当然自分の溶接音もわかるようになるので,溶接中に修正できるようになる。
35.職場に憧れるぐらい上手い人がいる
どこの職場にもいるだろう。とんでもない上手い奴が。もう見事で,いつ見ても鑑賞に耐える溶接をする。いつかああなりたいと思いながら,いつまでたっても近づけない自分がいる。
36.工事現場をつい見てしまう
休日や旅行先などでも,つい工事現場が気になって見てしまう。溶接の光が見えていると近づきたくすらなる。職業病かもしれないが,ついつい。
37.丸い物はローリング練習してしまう
ローリングはTig溶接をやったことある人ならわかるはず。あの独特の動き練習には丸いものが必要だ。俺は缶コーヒーやペットボトルは必ずローリングしてしまう。
38.利き手ではないほうで飯食う
溶接しているとでてくる問題が,両利き問題。左だろうが右だろうが溶接しなくちゃならない。野球で言えばスイッチバッター。両手どちらでも溶接できるようになる為には,利き手ではないほうを慣らす必要がある。飯を食うもその一環。
39.誰よりも上手いと思い込む、ですぐ凹む
世界は広い。自分の周りでは抜群でも外の世界には溶接が上手い奴はゴロゴロいる。一瞬俺は天才!と思っても自惚れないように。すぐに凹むから。
40.Tig溶接棒を切るのがめんどくさい
Tig溶接棒は基本的に1mある。通常使う時は切って使うのが多い。1mそのまま使う時は場所が広くないとダメだし,棒先も震える。でも切るのメンドくさいというあるあるネタ。
41.がさつなイメージだけど実は繊細
溶接工ってガサツなイメージ持たれることがほとんど。派手な音や光のせいかもしれないが,一流ほど繊細な人が多い。シビアな世界なので繊細さが必要。確実な溶接はガサツな人には勤まらない。
42.安全靴の中にノロが入って我慢して溶接
作業着と作業着の間から安全靴の中にノロやスパッタが…..。でも我慢。溶接中は中途半端な場所で止めたくない。しっかり溶接が終わったら熱がる。
43.溶接手袋は工場で使い込んで柔らかくなるまで現場に持っていかない
溶接手袋は最初固い。馴染むまで現場には持って行かず工場などでじっくり育て上げる。柔らかくなってきたらデビューの日。
44.金曜日に限ってトラブルで残業
金曜日は1週間の疲れがたまって早く家に帰って休みたい。そんな時に限ってトラブル。急遽,今から行ってくれとか明日までにとか仕事が舞い込む。なので金曜日はずっとドキドキしている。
45.もっと広い遮光ガラスがないのかネットで探してしまう
ちょっとしたことなのだけれど,溶接ガラスってもっと広い方がいいと思わないか??視界が狭くて見えづらい。もうちょい広いガラスがないかネット検索してしまう。なぜかないのだけれど……。誰か発明してくれないかな。
46.インスタで溶接と検索
気になって溶接と検索してみる。おおっ!結構あるじゃん!溶接屋さんの素晴らしい溶接からしょうもない溶接まで。暇つぶしにたまに検索してみると案外面白い。
47.Yahoo知恵袋に溶接に関する質問があるとつい見てしまう
どうしたらこうなりますか?とか溶接機に関して質問とか。ブログネタを探しにいくのもYahoo知恵袋が多い。みんな意外な所で悩んでる。このブログもそんな人に役に立ててほしい。
48.世の中には上には上がいることがわかる
どの世界でもそう。とんでもない技術を持っている人は存在する。どうしても到達できないレベルにいる人が。技術を仕事にしているとそんなことがかなり早い段階でわかる。自分の限界にすぐに気づく。溶接うまくなりたい……。
49.好意で夏場扇風機を向けてくれた瞬間,アルゴンガスが風で飛びブローホール
工場でTig溶接をしていると,たまに優しいおっちゃんが扇風機を向けてくれる。でも!アルゴンガスが風で飛んでしまいブローホール。ありがとうございます!でも迷惑です…..。
50.飲みすぎた翌日ほど仕事がハード
ハメを外した翌日は仕事がハード。間違いない。もう勘弁してほしい。ダクトの中で横たわりながら溶接しながらウトウトしたこともある。次の休日しか本気をだすのを控えよう。
まとめ
いかがだっただろうか??溶接工あるある。まだまだありそうだけどとりあえず今日はこの辺で。ぜひ溶接工あるあるお待ちしております!下のコメント欄に書き込んでください!
ブログ10万PV/月達成!
ド底辺の溶接工が必ず役立つ【溶接,Mac,お金の情報】をブログで発信中!
【渾身】の記事をしゃーなしで見てみる!
N-2Fの3層目が終わった後,150mm繋がったままぺりっと剥がれたスラグは,記念に取っておく。(さりげなく同僚の目の付くところに置いておいて,「すげー!」とか言われるのを待つ)
溶接工あるあるありがとうございます!!確かに上手くいったスラグは気持ちよく剥がれますよね(笑)しかも見られたいという溶接工心理(笑)あるある認定でございます。
否定してやろうと思ってたら何一つ否定出来なかった
コメントありがとうございます!!
否定されなくてよかったです笑
ご安全に!!