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【配管の基礎知識】STPG370「SとE」の違い,英語の意味,370とは?,使用範囲(温度,圧力)

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配管の記号はややこしい

 

初心者溶接工が必ずつまずくのが配管の記号。溶接が仕事なのに配管の記号でつまずいてやる気をなくし,溶接業務に支障が出てしまう。【配管の基礎知識】シリーズはそんな初心者溶接工のために始めたシリーズ。今回で2回目となる。

 

前回はステンレス配管のTP-AとTP-Sの違いだったが,今回はSTPG370「SとE」の違いを解説していく。配管の種類や記号は多種類あり一気に覚えるのはかなり困難だが,一つの種類を深く知ることによって応用がきくこともあるので初心者溶接工の内は,焦らず確実に理解していって欲しい。

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では解説していこう。

配管用鋼管の種類

配管用鋼管にはJIS規格に決められているだけでも多数の種類がある。

 

主な配管用鋼管は,

SGP(配管用炭素鋼鋼管)

STPY400(配管用アーク溶接炭素鋼鋼管)

STPG(圧力配管用炭素鋼鋼管)

STS(高圧配管用炭素鋼鋼管)

STPT(高温配管用炭素鋼管)

STPA(配管用合金鋼鋼管)

STPL(低温配管用鋼管)

SUS304TP等(配管用ステンレス鋼管)

SUS304TPY等(配管用溶接大径ステンレス鋼管)

など。今回はその中のSTPG管について。

 

STPG管の中に「SとE」という種類があり区分けしている。他にもsch(スケジュール)や黒管,白管の種類があるが今回は「SとE」に絞り解説していく。

STPG370「SとE」の違い

「SとE」の違いは何か?というと,

Sとは継ぎ目なし鋼管(シームレス管)のこと。

Eとは電気抵抗溶接鋼管(電縫管)のこと。

ステンレス配管ではTP-SとTP-Aの違いと同じ意味となる。だから配管記号はややこしい。同じ意味なのにステンレスではTP-SやAと言ったりSTPG管では「SとE」と言ったりする。

継ぎ目なし鋼管(シームレス管)とは?

継ぎ目なし鋼管(シームレス管)とは、その名のとおり、パイプの長手方向に溶接や鍛接による継目(シーム)のないパイプのこと。

 

電気抵抗溶接鋼管(電縫管)とは?

鋼板を管状に丸め、その継目を溶接して製造される。

STPG370「SとE」「STPG」の英語の意味

英語の意味を知ることによってさらに理解が深まると思う。

 

「SとE」とは

S・・・Seamless(シームレス)継ぎ目なし

E・・・electric resistance welding(エレクトリック レジスタンス ウェルディング)電気抵抗溶接

※シームの意味が継ぎ目,断層って意味なので電気抵抗溶接管のことをシーム管という場合もある。

 

STPGとは

S・・・Steel(スティール)鋼

T・・・Tubing(チュービング)チューブ

P・・・Piping(パイピング)配管

G・・・General(ジェネラル)一般

STPG370の370とは?

質問で多いのが370ってなんのことですか?という質問。

370や410という数字が表すのは材料の引っ張り強さ。単位はN/mm2。

STPG管には

  1. 370
  2. 410

の2種類がある。

 

一般的にはSTPG管といえば370で現場ではピージー管という呼びかたをされることが多い。

SI単位が標準化される前は引っ張り強さの単位にkg/mm2を使っていたので,370N/mm2が38kg/mm2となり,古い現場のオッチャンはサンパチのピージー管という言い方をする時があるので注意して欲しい。

STPG370の使用範囲(温度,圧力)

STPGの使用範囲

・使用温度 -10℃~350℃程度

・圧力 10Mpa以下(schによる)

水,油,空気,蒸気,ガスなどの圧力流体の配管。

 

かなりの確率でSTPG管は使用されており,価格も安いので普及している。

STPG370の主流は「S」

最近の建設現場ではほとんどが「S」(シームレス管)。

 

STPG管はサビるため定期的に更新する必要がある「E」管は溶接してある部分(シーム部)のサビが進行し,年数経過と共に溶接(シーム部分)で割れたり,肉厚が薄くなったりすることが多い。配管敷設の時も溶接(シーム部分)を上側に向け敷設しなければならず作業効率が下がる。

 

特段の指定がなければシームレス管「S」を使うようにしよう。

まとめ

まとめ

STPG370,410は一般的な圧力配管用炭素鋼鋼管のこと。「SとE」がありシームレス管と電気抵抗溶接管のこと。主流は「S」が使われることが多い。

 

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