【Tig溶接】トーチ部品 ガスレンズは何使ってる?
初心者で多いのが標準品をそのまま使ってるケースが多い。
これが標準品。
これが大口径ガスレンズを装着したトーチ。
プロと言われる溶接工はほぼこの大口径ガスレンズを使ってる。理由は色々あるが一番大きいのはアルゴンガスが真っ直ぐ母材に当たること。現場での狭い場所での溶接や風がある場所ではこれが大きい。
Tig溶接ではガスシールド命なので現場の溶接工でこの大口径ガスレンズ使っていないとモグリレベルなぐらいみんな使っている。
標準品と大口径ガスレンズではどのくらい違うのか?
これはヤバイでしょ!?レベル。
メーカーも最初からこれ使えよ!って感じ。
俺はこの写真を見て大口径ガスレンズにすぐ変えた。
それぐらい違う。
実際ビードもしっかりシールされている感があり綺麗だ。
これだけアルゴンガス(シールドガス)の直進性が強いと,かなりタングステンを伸ばせるため狭い場所などでも有利。
標準品から大口径に変えるには部品は何を変えればいいのか?
まずはガスレンズ。
カップガスケット。
インシュレーター。
ガスレンズノズル。
これだけ。
案外簡単にプロ仕様にできる。
特殊な工具もいらない。
いい溶接するには道具も大事。
大口径ガスレンズのメリット、デメリット。
まずはメリットから。
メリット1.母材に真っ直ぐアルゴンガスがあたる。
これが一番。
Tig溶接ではシールド命。アルゴンガスシールドが弱いと酸化したりブローホールが入ったり溶接欠陥につながる。グラインダーで削り込む必要も出てくる。
標準品ではアルゴンシールドガスの流れる音は聞こえないが大口径ガスレンズでは耳をすますと「ブシュー」とガスの出る音がするぐらい違う。
現場では溶接機が遠い場所に置いてある場合,アルゴンが出てるかどうかトーチに耳を当てて音で確認する場合もある。大口径ガスレンズはそういう時もわかりやすくて便利。
メリット2.タングステンがかなり出せる。
シールド力が強いためタングステンをかなり突き出せる。
このページで面白い実験をしている。
タングステンを伸ばせれば狭い場所や見えにくい場所でも,タングステンが入れば溶接できる。
メリット3.ビードが綺麗。
溶接のキホンは溶け込みだが、見た目(ビード外観)も大事。
大口径ガスレンズを使うとビードがきっちりシールドガスで守れているので光り輝いて見える。自分の腕が上がったかと勘違いするほど。
溶接のうまいとか下手は見た目で判断されることが多い。プロは溶け込み=RTやUTでみるが素人は見た目。
ビードの綺麗さも大事。お客も安心するし。俺もTig溶接のウロコビードを見てるとかなり自己満足できる。溶接工あるあるだと思うが。
デメリット1.値段が高い。
これが一番。ガスレンズだけで2000円ぐらいするし…….。
俺は会社で買えるのだけど町工場や一人親方だとこの出費は痛いはず。大事に使えば長く使えるので初期出費だと思ってあきらめるか、経費で計上するか、見積もりに忍び込ませるか。
価格は高いが品質は一段階上がるのでぜひ大口径ガスレンズを使って見てほしいが……。
デメリット2.アルゴンガスの減りが早い。
ガスの流れがいいからかアルゴンが減るのが標準品より早い。
流量を絞って使うのはオススメ。いつもは12ぐらいだが11にするとか。
アルゴンガスも高い(7㎥ 1本/1万円)ので微妙な節約は大事。
まとめ
溶接は道具の性能はかなり大事。
腕も大事だがプロは道具にもこだわる。
現場の職人はそれぞれ道具を使いやすいように改造し自分好みに仕上げる。
それの根底にあるのは作業効率だと思う。
初心者溶接工は探究心をもって道具を見てほしい。
もっといい道具がないか?
この部品はなんのためにあるのか?
こうしたらよくなると思えば今の時代検索してみるのも大事。
ちょっとした時間を仕事にあててみてほしい。
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こんにちは、昨日書き込みさせて頂いたものです。海外製で安いセットがあったので早速大口径ガスレンズ他をAmazonで注文しました^^; ガスの流れの画像でびっくりしましたw届くのが楽しみです。使ってみて良さそうだったらダイヘンの純正品に差し替えようと思います。目から鱗の情報ありがとうございます。
コメントありがとうございます!ガスレンズを購入されたんですね!現場のちょっと風がある場所では重宝するはずです。溶接品質も上がるので、イイですよ!じゃんじゃん挑戦して溶接楽しんでください。