【溶接の魅力】15個を現役溶接工がガチで紹介【強みも大事】
知り合いの子供が溶接業界に就職したいらしいんやけど…。
あんた25年以上続けてるみたいけど,【溶接の魅力】って何?
わかりやすく教えて。
嘘はアカンで!
おっ…おう!!
溶接歴25年の間に感じた「溶接の魅力」を思う存分アピールしたるわ!
本記事の内容は以下の通り
- 【溶接の魅力】〇〇個がわかる
この記事を書いている俺は「溶接歴25年」の熟練溶接工。
溶接工を25年間続けて,【溶接の魅力】がはっきりとわかる。
保有資格はJIS溶接技能者(TN-P,T-1P,N-2P,C-2P),溶接管理技術者2級,管施工管理技士1級。
要するにベテラン溶接工で溶接の専門家。
本記事は,【溶接の魅力】を真剣に考え書いた記事。
※書きながら自分でもビックリするぐらい【溶接の魅力】に気づいたので,これから溶接業界へ就職・転職を考えてる人には,絶対参考になるはず。
【溶接の魅力】15個
溶接って,あまりいいイメージがないですよね??
「きつい」「危険」「汚い」「ブラック」...など。
でも,ちょっと待って欲しい。
あるんです!!溶接にも魅力が!!
本記事は,ちょっとでも【溶接の魅力】が伝わるといいなと思い真剣に考えた15個の魅力を紹介する。
では,いってみよう!
【溶接の魅力】は以下の通り
- 構造物として仕事が残る
- 技術が奥深いからこそ
- 謙虚になれる
- 溶接している間は自分の世界
- カッコいい
- 昔の自分に出会える
- 仕事がAIや素人に取られにくい
- ビールがクソ美味い
- 体が鍛えられる
- 腕によって給料が上がる
- 独立が視野に入る
- DIYやキャンプ用品を作れる
- スキルを身に付けるプロセスがわかる
- 職人同士の出会い
- 努力が反映されやすい
うーーん魅力的。
パッと見じゃわからないかもしれないので,深堀していこう。
【溶接の魅力】1.構造物として仕事が残る
街にあるビル・工場群,水道水を運ぶ配管,電気を生み出す発電所などは,全て溶接で接合されている。
溶接は今日もどこかで,街を形作り,動かし,生活を便利にしている。
「あの〇〇工場の排水管は苦労したな…」
「あの〇〇橋桁の溶接は最高のビードになった…」
街中に自分の子供がいる感覚。
溶接を仕事にすると,何かしらの形として長期間残り活躍してくれる。
「自分の溶接が街を動かし,誰かの役に立っている…」そう思うだけで溶接って魅力的だなと思える。
構造物として残るのは,溶接のすごく魅力的な一面。
【溶接の魅力】2.技術が奥深いからこそ
溶接の目的はただ一つ。
「金属を溶かしてつける」だけ。
たったこれだけのことなんだけど,奥が深い。
技量・材質・温度・湿度・風・溶接姿勢・溶接電流・溶接方法・溶接機の特性・ケーブルの太さ・溶接棒の種類・開先角度・厚み・開先間隔…。
全てが「適正」じゃないと成立しない。
だからこそ,溶接が決まったときの快感はハンパない。
無数の選択肢の中から最善手を選び取った快感。
RPGゲームで言えば,戦闘を重ね経験値を上げラスボスに挑み撃破した感覚。
「おっしゃーーー!!」
こういった感覚が得られる溶接は,技術が奥深いからこそ。
簡単すぎるゲームは,攻略しても達成感は得られない。
【溶接の魅力】3.謙虚になれる
正直に言うと20代前半は無敵だと思ってた。
「俺の溶接スキルは日本一」
「俺だったらできるのに…」
とんでもない勘違いだった。
上には上がいるし,ちょっとサボればすぐに抜かれる。
日本一どころか工場一も怪しい。
溶接は,プロの世界なら当然の常に学び続け,改善し続ける姿勢を学ばせてくれた。
技量だけじゃ浅いし,知識だけでもダメ。
「実ほど頭を垂れる稲穂かな」
溶接は,ビードや検査結果に「技量・知識」が如実に現れ比較されやすい業種だからこそ,謙虚に学び改善し続ける姿勢を教えてくれる。
【溶接の魅力】4.溶接している間は自分の世界
「パチン!」と溶接面の遮光ガラスを下ろす瞬間。
たまらなく好きな瞬間。
廻りの世界が遮断され,見えるのは溶融池のみ。
全国のどこにいようが,見えているのは溶融池のみ。
誰からも邪魔されないし,嫌なことも忘れられる。
全集中の呼吸…。←鬼滅のパクリです
溶接中の世界は,自分と溶けている鉄との世界。
溶接している間だけは,自分の世界にスッと入れるのも溶接の魅力的な部分。
【溶接の魅力】5.カッコいい
シンプルに溶接工はカッコいい。
過去記事【現場男子になろう】インスタで海外のかっこいい溶接工の写真紹介【職人】でも紹介したが,溶接工のインスタグラムなんか永遠に見てられる。
- 高所で溶接する姿
- 狭隘部や埋設配管なんかを寝転びながら,とんでもない姿勢で溶接する姿
- 工場で作り物する姿
- 火花散らしながら溶接する姿
シビれる!
カッコよくて溶接工を志す。
全然ありじゃないでしょうか。
【溶接の魅力】6.昔の自分に出会える
「昔の自分に出会える」とは,どういうことかと言うと,
- 3年前に溶接した品物に出会い,下手で恥ずかしくなる
- この溶接うまいな…あっ俺か!
- 工事写真を見て,辛い思い出がフラッシュバックする
など。
ツイートでもコメントをいただいたので貼り付けておく。
〝昔の自分に出会える〟って分かります!色んなパターンがありますね。持ち込まれた見本見て「(わっ!)前の業者さんはめっちゃ綺麗にやってありますね。」って言ったら、お客「は?数年前に山田さんやってくれたやつじゃん」とか。『やるな、数年前のオレ』とかはありますよね。
— 有限会社山田熔接工業 (@4BwhdKr4FmGbWZ5) October 25, 2020
昔プレイしていたゲームのセーブデータを開いた感覚。
思い出が一品一品残り,自分の分身がこの世界のどこかに存在する。
昔の自分に会えた瞬間,ほっこりするのは溶接の魅力だと思う。
街の階段手摺りの溶接部を愛おしく触っているオッサンを見かけたら,たぶん俺(笑)。
【溶接の魅力】7.仕事がAIや素人に取られにくい
今,多くの仕事が軒並み「AI」や「素人」に奪われている。
例えば,YouTube,投資,写真(インスタ)などは「AI」やら「素人」やら「プロ」などという垣根なんて何処かに行ってしまった。
溶接業界も自動化の波は来ているのだが,まだまだ人間の手にはおよばない箇所ばかり。
ましてや,素人なんか入る余地もない。
溶接技術を習得するにはそれなりの熟練を要すため,仕事がとられにくい。
「人の行く裏に道あり花の山」なんて言葉があるように,みんなと一緒な行動しても,そこはレッドオーシャン。
溶接工や職人が重宝される日は確実にやってくるはず。
だって,唯一無二の存在なのだから。
【溶接の魅力】8.ビールがクソ美味い
肉体を極限まで使って飲むビールの美味いこと,美味いこと。
「キンキンに冷えてやがるっ!」←by 賭博破戒録カイジ
もう,暴力的に美味い!
喉から食道にかけて,ゆっくり落ちていく泡。
体全体に染み渡る,水分とアルコール。
飲み干すと同時に,緊張がス〜と抜ける感覚。
このビールの美味さを,溶接の魅力の一つに入れることに異論がある人はいないはず。
ねっ?そうでしょ??
※ちなみに飲めない体質の人は,コーラで代用できるので心配なさらずに!
【溶接の魅力】9.体が鍛えられる
溶接を職業にしていると,自然と体が締まっていくのがわかる。
ムキムキマッチョというより,チーターとかヒョウとかに近いイメージ。
体を使うことで,しなやかでタフになる。
結果的に日常生活もアクティブになる。
何か運動を始めたり,副業を始めたり。
心が前向きになり,体が自然と鍛えられると思えば,溶接工も悪くない職業だ。
【溶接の魅力】10.腕によって給料が上がる
溶接は仕上げスピード,検査結果,製品出来栄えなど,はっきり実力が表れる世界。
上司にゴマを擦ろうが,賄賂を送ろうが,接待を何回しようが,結果が見える。見えてしまう。
腕がいい職人は仕事が途切れることはないし,給料も高い。
スキルを持っている人と持っていない人で差がつくのは,当然とも言える。
自分の実力を正当に評価してくれる会社や上司がいれば,これほどやりがいのある職種はないだろう。
【溶接の魅力】11.独立が視野に入る
独立したいかどうかは置いといて,いざとなれば独立も視野に入る。
事実として,俺の廻りの先輩方も独立して稼いでいる方も多数いる。
独立には2種類あり,
- 日本全国,溶接仕事があれば飛んでいき溶接して稼ぐフリーランス的な独立
- 〇〇鉄工所的な会社を起こし社長となって稼ぐ独立
どちらがいいとは言えないが,どちらも野心家の人にとっては魅力的だと思う。
- 中卒で学はないけど,腕はある「年収1000万円稼ぐ溶接工」
- 大卒で学はあるけど,ストレスMaxの地方銀行員「年収700万円稼ぐサラリーマン」
「銀行員は安定している!」って声が聞こえてきそうだが,はたしてそうだろうか?
三菱UFJフィナンシャル・グループは9500人分の業務量削減、三井住友フィナンシャルグループは4000人分の業務量削減、みずほフィナンシャルグループは1万9000人の人員削減という感じで業務の効率化,自動化をじゃんじゃん進めている。
最終的には銀行員なんて職業が存在するのかどうかも怪しい。
いずれにしても,下克上できる余地があるってだけでも溶接は痛快な職業だ。
【溶接の魅力】12.DIYやキャンプ用品を作れる
溶接というモノづくりの職業に携わると,ホームセンターで売ってるキャンプ用品やBBQ用品,棚や机などを買うのがバカらしくなる。
自分でもっとカッコよく,使い勝手よく作れるからだ。
事実として,ガレージ業者に見積もり取ったら60万円と言われ,自分で自宅のガレージをその2/3の値段で作ってしまった先輩もいる(手伝いに行った)。
自分で作った品物に囲まれて暮らすなんて,最高じゃないか!
【溶接の魅力】13.スキルを身に付けるプロセスがわかる
溶接は,初めから上手くできることはない。
なぜ?を繰り返し,仮説→検証(練習)を重ねて,やっと形になる。
溶接が上手くなる過程で,スキルを身につけるプロセスを学ぶ。
スキルを身につけるプロセスは,どの職種になっても応用できる。
知り合いで溶接工から美容師になった人がいるのだが,「技術を一から覚えるってことやっといて良かったわ〜,仮説→検証を繰り返すスキルって応用きくんやな〜」と言っていた。
溶接が熟練していく過程は,人生を好転させる全てが詰まっていると言っても過言ではない。
【溶接の魅力】14.職人同士の出会い
現場で一緒になる一人親方の溶接工さんと仲良くなり,一緒に遊びに行くこともある。
職人同士だから話も弾みやすく,
「こういう時どうやってるの?」
「〇〇って会社待遇いいよ〜」
とか教えてもらったり,自分も給料や溶接法を教えたり。
建設業界は広いようで狭く口コミも重要な要素。
職人同士の出会いで,人生が変わることすらある。
他業種,他会社が入り乱れている溶接工(建設業)は出会いも魅力の一つ。
【溶接の魅力】15.努力が反映されやすい
溶接が上手くなる公式は,
「向上心」×「練習量」×「環境」
だと俺は思っている。
環境は変えられないことが多いが,「向上心」「練習量」は努力しだい。
仮説→検証を繰り返し練習を重ねれば,絶対に上手くなるし社内での地位も上がる。
努力量=実力。
なので,わかりやすい。
頑張れば報われるって意外と魅力的。
最後に:「行動してみないとわからない」のも事実
自分が溶接やモノづくりの仕事に合ってるかどうかなんて,行動してみないとわからないのも事実としてある。
実際,俺も溶接なんて好きじゃなかった。
仕事を覚えるうちに,満足感や達成感や楽しさに気づいただけ。
でも,一つだけ言えるのは自分の強み(好きなことや得意なこと)を知らないと活用方法がわからないってこと。
ここで,俺の好きな言葉を紹介しよう。
「マネジメントの父」とも呼ばれているP・F・ドラッガーも「プロフェッショナルの条件」にこんな言葉を書き記している。
誰でも,自らの強みについてはよくわかっていると思っている。だが,たいていは間違っている。わかっているのは,せいぜい弱みである。それさえ間違っていることが多い。しかし何ごとかをなし遂げるのは,強みによってである。弱みによって何かを行うことはできない。できないことによって何かを行うことなど,とうていできない。
ープロフェッショナルの条件より引用
要するに,「強みを知らないと成果を上げることはできない」と言うこと。
自分の強みを知るには長い時間をかけ自己分析を続ける必要があるが,現代人は忙しい。
なので,手っ取り早く自分の強みを知れるツールを使うのが賢いやり方。
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まずは,自分の「強み分析」から行動してみるのは,おすすめ。
自分の意外な一面に気付ける可能性を捨てるのはもったいない。
【溶接の魅力】15個:まとめ
- 構造物として仕事が残る
- 技術が奥深いからこそ
- 謙虚になれる
- 溶接している間は自分の世界
- カッコいい
- 昔の自分に出会える
- 仕事がAIや素人に取られにくい
- ビールがクソ美味い
- 体が鍛えられる
- 腕によって給料が上がる
- 独立が視野に入る
- DIYやキャンプ用品を作れる
- スキルを身に付けるプロセスがわかる
- 職人同士の出会い
- 努力が反映されやすい
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