36年前のSFホラーの名作を劇場で
今から36年前っていうと昭和58年,西暦1983年の映画ってこと。俺は今43歳だから36年前は7歳ってことになる。小学校の1年生だ。
「遊星からの物体X」を観たのは初めて。名作だとは聞いていたが,ホラーのジャンルが嫌いということや,なんか面白くなさそうってことで鑑賞せずに今まできた。ところが!ビックリ!映画を観終わって愕然とした。俺が小学生の頃にこんな作品が世に出ていたなんて。
家のテレビで観ていたら面白さに気づけたかどうかは怪しい。劇場の大スクリーンで観る名作は最高だ。迫力のある音,現場にいるような臨場感はやっぱり劇場でしか味わえない。家にホームシアター的な音響を整えている人はブルーレイもオススメ。
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「遊星からの物体X」総合評価・あらすじ
総合評価
カートラッセルの迫真の演技や特殊効果,ストーリーどれを取っても最高!
単純にエンターテイメントとして楽しめる。これが36年前の映画か?と思わせるほど今の映画と遜色ない。むしろ映画の古さが怖さを増殖させているような気がする。
星4つとしたのはグロいシーンがホラー嫌いな俺に取って不要な点。グロいシーンがなければこの映画は成り立たないのかもしれないが,心理戦で十分楽しめるのでグロいシーンは最低限でいいのになーと思ってしまった。
それでも楽しめるし最後までドキドキできるのは秀逸な脚本と特殊効果のおかげ。
36年前の作品を劇場で観れるのは最高の体験。ぜひ劇場で観て欲しい。
あらすじ
1982年冬、南極基地の隊員たちが、氷の中に閉じ込められた何かを発見した。その正体は10万年前に地球に墜落し、氷の下で眠っていた宇宙生物だった。接触した生物の細胞に同化、擬態を行うその生命体は、次々と隊員たちを襲い、基地の中へと潜入する。
およそ2万7000時間後には地球上の全人類と同化が完了するという試算結果に怯えた生物学者ブレアの手により、通信手段、交通手段を断たれ孤立した基地。一体誰が本物で、誰が“物体X”かわからないという究極の状況下で、疑心暗鬼に陥る12人の隊員たちは生き残ること が出来るのか―。そして人類の運命は果たして―。
舞台は南極の調査基地。この時点で密室系サスペンスの舞台ができあがっている。
最初から最後まで疑心暗鬼って言葉がだだハマりの映画。
「遊星からの物体X」のここが良かった!
「遊星からの物体X」が面白いと思った理由は3つ。
- 特殊効果がすごい!
- カートラッセルがハマり役!
- 閉鎖空間での心理戦
特殊効果がすごい!
撮影はロサンゼルスのユニバーサル・スタジオで12週間に渡り行われたらしい。とてもスタジオのセットとは思えない臨場感でマジで南極にいるかのような錯覚をおこさせる。
CGやコンピューターが十分に発達していない1983年とは思えない映像の数々。CGとか使わなくてもここまで恐怖感やリアル感を与えることができるというのは単純に凄い。この映画を当時みたらきっと夜寝れなかっただろう。
カートラッセルがハマり役!
カートラッセルの持つ胡散くささが苦手だったのだけど,この映画はその胡散くささがハマってる!疑心暗鬼になる隊員たちとヘリコプターパイロットのラッセル。もうシュチュエーションは最高かもしれない。何か普通では終わらないそんな予感が映画観る前からするのはカートラッセルの持つ雰囲気かもしれない。
閉鎖空間での心理戦
「遊星からの物体X」の面白さはこれに尽きるかもしれない。南極という閉鎖的空間。誰が物体Xなのかはわからない。絶対おもしろいでしょ!この設定。
今まで仲間だった隊員たちが敵になりお互いを怪しむ。究極の心理戦サバイバル。
ラストまで一気に魅せる演出やカメラワークはぜひ劇場の大スクリーンで楽しんで欲しい。
「遊星からの物体X」の印象に残ったシーン
俺が一番印象に残ったシーンはオープニングのシーン。
真っ白な雪原でヘリコプターが犬を追うシーンがあるのだけれど映画の冒頭のシーンとして凄く好きな入り方。疑問だらけで始まるこのシーンは映画への期待感を一気に高めてくれる。
あまりこのシーンを好きな人は少ないかもしれないが,映画への期待感を高めるには最高なシーンだったなーーと観終わった後に思い出す。
「遊星からの物体X」はこんな人にオススメ!
- 36年前のSF名作を観たい人
- CGには飽き飽きしてる人
- 心理戦が好きな人
映画好きなら一度は鑑賞しておきたい作品。
映画とはエンターテイメントであるので難しい作品や芸術性や社会派ドラマである必要はない。単純に楽しめるB級といわれる作品も映画として成立する。
36年前に発表されたSF映画の金字塔を劇場で見る機会はなかなか訪れないはず。チャンスを逃さず映画を楽しみたい。
メトロ劇場について
この映画を上映してくれたメトロ劇場のことについても触れておきたい。
メトロ劇場は福井県の福井市順化1-2-14にある1953年からある老舗映画館。ミニシアター、時に名画座として営業中の映画館で福井の映画好きなら何度もお世話になる。俺も大好きな映画館。
最新の設備や音響は期待できないが昔ながらのこじんまりした館内は落ち着くし映画に没頭できる。
館内には感想や映画に対する想いを書いたりできる「シネマノート」や客の投票で上映する映画を決める投票箱もあり,かなり個性的な運営をしている。
メトロ劇場のような映画館が増えると映画の楽しさがもっと広まるだろうし,映画を観に行きたくなる。これからの時代はただ単に大型作品を上映するんじゃなくて,個性的な映画館が増えることを期待したい。
福井県民はもっとメトロ劇場を楽しむべき!!!
まとめ
「遊星からの物体X」は36年前とは思えないクオリティーでむちゃくちゃ楽しめる最高のエンターテイメント作品。メトロ劇場が上映してくれて感謝しかない。名作といわれる映画はやっぱり理由がある。
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